ザンビア共和国の鉱業事情

1.概要

 ザンビアの鉱業は、同国北東部のカッパーベルトの銅、コバルト、セレン資源に代表され、埋蔵量では、セレンが世界第4位、コバルト及び銅が世界第6位となっている。これら資源は国営のZCCM(Zambia Consolidated Copper Mines:内27.3%はAACが権益所有)保有の5鉱山により操業されて、近年生産が低下しているものの、コバルトは世界第2位、銅は鉱石第10位・地金第16位、セレンは第16位となっており、これら鉱業生産額は同国GDPの9%を占めている。
 ザンビア政府は、同国鉱業の活性化のため、ZCCMの民営化を同社の鉱業資産の分割・A〜H、Jのパッケージ化の後、公募・外資への売却を行ってきており、南ア資本、欧米資本等がこれに応じてきている。
 探鉱開発の動向としては、同国の将来の産銅を担うと考えられるコンコラ・デイ―プ鉱床、コンコラ・ノース鉱床開発の今後の動向が特に注目される。

(1)ザンビア共和国の鉱物資源埋蔵量

鉱種 ザンビア(A) 世界(B) (A)/(B)(%) ランク
コバルト(t) 540,000 9,500,000 5.7 6
銅(千t) 34,000 650,000 5.2 6
セレン(t) 6,000 130,000 4.6 4

出典:Mineral Commodity Summaries 1999

(2)ザンビア共和国の主要非鉄金属の生産量(1998年)

鉱種 ザンビア(A) 世界(B) (A)/(B)(%) ランク
銅鉱石(千t) 402.8 12,306.1 3.3 10
銅地金(千t) 241.7 13,943.5 1.7 16
金鉱石(t) 0.2 2,312.6 0.0 43
鉛地金(千t) 0.4 5,901.4 0.0 49
銀鉱石(t) 7.7 16,292.4 0.0 34
コバルト(t) 5,041 29,820 16.9 2
セレン(t) 13.8 2,096.0 0.7 16

出典:World Metal Statistics Yearbook 1999

2.ザンビア共和国から日本への主たる輸入鉱石等

 我が国へのザンビア共和国からの輸入は、銅地金、コバルト地金で、各々輸入全体の約14%を依存し、主要輸入相手国となっている。

日本のザンビア共和国からの主要非鉄金属輸入実績(1998年)

鉱種 ザンビア(A) 世界(B) (A)/(B)(%) ランク
銅地金(t) 37,637 273,298 13.7 2
ニッケル地金(kg) 20,000 39,039,060 0.0 12
コバルト地金(kg) 922,050 6,708,189 13.7 5

出典:日本貿易月表 1998.12

(資料:金属鉱業事業団)


最新版はこちらを参照(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 金属資源情報センター)

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